大観世音菩薩造顕にあたって 
大佛師 渡邊勢山
   
 
 観音、地蔵両菩薩造顕のお話をいただいたのは平成4年の春のころです。身丈三尺程の図面を携えて打ち合わせに参りましたが度々のお話の中で報恩記念事業として伽藍整備を含め大きな構想のある事を知り、大観世音造顕の運びとなりました。有難い天命と肝に銘じながらご住職の心願に添うべく検討いたしました。
 お姿は通幻寂霊禅師の説話を彷彿とさせるようなやさしく美しい姿の中にも自立を促す厳しさを含みもち、且つ造像儀軌に則ったお姿で、台座は古代型九重坐葺き蓮弁,光背は舟形水煙透し彫りに天女を配し、直径十尺程になる仏天蓋もご本体荘厳と統一を計る事とし、法量は「身丈十四尺」床面よりの総高は二十八尺となりました。
 用材の良し悪しは彫刻を左右しますが、機運良く伊勢神宮遷宮時期と重なり神宮美林の姉妹木を入手出来、これも常には考えられない事でご加護の賜物と感じております。
 ご用材は一年余を水中に浸して乾燥後、平成5年3月8日、勢山社逢坂山工房でご住職導師の下に盛大にノミ入れの儀が厳修され、120名余の檀信徒全員が敬虔にノミをふるい観音像をはじめ諸佛造顕の無事を祈願いたしました。
 その後、舞子工房にて地蔵菩薩を含め荒彫り、小作りと各段階が順調に進行し平成6年7月に入り木地各部が完成、総組立てが行われて初めてその全様をあらわしました。細部調整、彩色の行程を進み、9月末日ノミ入れから18ケ月を経て大観音像は無事完成の日を迎えました。
 永澤寺諸佛諸菩薩と共に大観音菩薩が皆さまの心のよりどころとなりますよう祈念いたします。
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永澤寺大観世音菩薩
 大観世音菩薩造顕にあたって    大佛師 渡邊勢山師
 ◇ご縁をいただいて    永澤寺274世住職 渡邊義弘
 
  ◇おさめ観音まつり 2017年の様子
     
 
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