仏教はお釈迦さまによって、紀元前500年頃、インド北部のガンジス河の中流域で開かれた。当時のインドではお釈迦さまの姿を造ることは禁止されていた。
 永い歳月が流れて、紀元前100年頃になると、西北インド(現パキスタン北部)のインダス河上流の山々に囲まれたガンダーラ国(地方)と呼ばれた地域で仏教が盛んになった。
  紀元後1世紀になると、インド・クシャーン王朝が勃興したが、この王朝の最初の首都がプシュカラヴァティ(西暦65年頃・現チャルサダ)であり、次いでカニシカ王によってプルシャプラ(西暦144年頃・現ペシャワール)に遷都された。いずれの都も古代ガンダーラ国(地方)である。クシャーン王朝は現在の北インドからパキスタン及びアフガニスタンまでを支配していた。
 東西交易は、その頃まで陸路であったシルクロードが、インドから西は海路となり、インドの香料、宝石、象牙、木綿などがローマに輸出され、クシャーン王朝は大いに潤った。
  当時、多くのローマ人が渡来し、ギリシャ文化を重んじるローマ人の彫刻家が最初の仏像を制作したものと推定されている。即ち、ガンダーラは仏像の源流の地で、古代において国(地方)の名であった「ガンダーラ」は現在の地図にはなく「ガンダーラ彫刻」の名は、世界の人々の心に焼きついている。
     
 
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